7.1 法人契約生命保険の活用-概要

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7. 法人契約の生命保険の活用

7.1 法人契約の生命保険の活用―概要

法人で契約する生命保険では、さまざまな活用法があります。

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代表的なものは、役員や社員の福利厚生や退職金準備、経営リスクを減らすための役員対象の死亡保障、法人契約ならではの節税です。

ここでは、目的別に分けてどのような保険種類が適しているが概要を説明します。

目的別で選ぶ法人契約の生命保険種類
節税により会社の内部留保を厚くして、経営環境変化リスクに備える
法人の場合、生命保険を使って保険料を損金処理しながら、実質的には資産を形成することができます。
これにより簿外資産として会社経営を安定的にし、経営リスクが生じたときに取り崩すなとして対処することができます。
節税により資金を留保できるのは法人契約ならではです。

社長や役員の万が一の場合の、企業継続リスクに備える
社長や重要な役員に万が一の事があると、取引先への信用力が低下して売上が減少したり、銀行からの融資が難しくなることがありますが、社員への給与支払いは遅延させるわけにはいきません。
社長や重要な役員が突然亡くなると企業そのものの存続が危うくなることがあります。
このような企業継続リスクに対するには高額な死亡保障が必要です。

社長や役員の退職金準備
社長の退職金は高額となりますが、一度に支払うと会社が赤字になったり、資金繰りで苦しくなります。
このため、社長の退職金は社員の制度に上乗せで準備する必要があります。
社員と違い社長の退職時期はある程度調整できるので、解約返戻金の戻りが多い保険で対処することがお薦めです。

社長や役員、社員の家族への保障
法人は、社長や役員、社員に保険をかけることができますが、全員にほぼ一律にかける場合には福利厚生制度ととなり特に社員の満足度が上がります。また福利厚生制度であれば、損金にできる割合は大きくなり、節税としても有効です。
法人が社員にかける保険では、養老保険を除き死亡保険金は一旦法人の収入として受け入れ、遺族には死亡退職金として支払います。
社長の場合は、一律加入する養老保険だけでは足りないので上乗せとして定期保険にも加入すると良いでしょう。

オーナーファミリーの相続対策、会社の円滑な事業承継対策として
オーナーファミリーの相続対策として、相続が発生した場合に会社が死亡保険金で得た資金で、相続人から株式を有利に買い取る方法があります。
相続人は会社に自社株式を売ることで納税資金を得ることができ、かつ会社は株式が他に分散しないため引き続き安定した経営が可能です。
相続対策としては、ある程度高額な死亡保障が必要です。

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